こんにちは!ふるもーす(@frumosart)です。
今回は、自分が好きな絵本作品や絵本作家さんについて紹介していきたいと思います。
私は昔から絵本を読んだりイラストを描いたりするが好きで、自分でも創作活動の一環としてオリジナルキャラクターを使った
・インスタでイラスト投稿
・YouTubeで紙芝居形式のアニメ風動画
を制作しています。
絵を描いたり文章を書いたり何かしらの表現活動をしている方は
・自分が影響を受けた作品
・創作をしたいと思ったきっかけとなる作品
って必ずあると思うんですよね。
必ずしも自分が作っている作品と自分が好きな作品のテイストがイコールにはならなかったりして、人によって好きなジャンル・好みも全然違ってたりするのが創作の面白いところ。
有名なクリエイターさんでも
「あー、この人は〇〇から影響を受けてたのか。だからこういう作風なんだな。」
とか改めて納得することもよくありますし。
かと思えば、「へぇ~、作風からすると意外な趣味なんだな・・・。」と想定外の作品が挙げられて驚くことも。
この記事では、そんな自分の好きな絵本作品や作家さんについて個人的な意見を交えながらつらつらと語っていきたいと思います。
興味のある方は是非読んでいただければ嬉しいです。
目次
自分が好きな絵本作品(絵本作家)13冊を一挙公開!
それでは早速、自分が子供の頃に好きだった絵本を個別にどんどん紹介していきたいと思います。
おそらく、どの方も有名な絵本作家さんばかりなので名前や作品名くらいは耳にしたことあるハズ。
マニアックなものもいくつか混じってるかも知れませんが、気になった作品は是非読んでいただければ!
ではでは、いってみましょう!
アンパンマン(やなせたかし)
もはや国民的アニメとなっているアンパンマン。
一番最初にアンパンマンを知ったのは、確かまだ全国的に流行る前。
母が本屋で絵本を買ってきてくれたのがきっかけでした。
冷静に考えると子供向けの絵本とはいえ、アンパンが主人公ってかなり画期的だなと思います。
弱ると新しい顔に取り換えるという発想も斬新すぎるし。
ちなみに、自分はカレーが好物なのであの3人の中だとカレーパンマンが一番好きでした。
敵を攻撃する時に口からカレーを吐き出すのですが、毎回そのシーンになる度に
「美味しそうだなぁ・・・バイキンマンが羨ましいなぁ。自分がバイキンマンだったらこのカレーを全部食べちゃうのにな。」
なんて心の中で密かに思いながら観ていました(笑)
アンパンマンはキャラクターが魅力ですよね。
バイキンマンは敵なのに愛嬌があってどこか憎めないし、逃げていく時のバイバイキーン!という台詞も脱力感があって好き。
アンパンにカビが生えると弱る=カビルンルンという敵キャラも面白い発想だし・・・。
てんどんマンとかおむすびマンとかご飯もののキャラが出てくる話もやなせたかしさんならではの世界観だなと。
世界の民話や昔話以外で、自分がキャラクターものの絵本を初めて目にしたのがアンパンマンだったので、未だに記憶に残ってます。
横浜のアンパンマンミュージアムにはまだ行けてないので、いずれそちらの方にも足を運んでみたいですね。
11ぴきのねこ(馬場のぼる)
11ぴきのねこシリーズ、これもかなり有名なので知っている方がほとんどだと思われます。
絵本のわりに比較的コミカルなタッチで、お話自体も結構ユーモラス。
意外とシュールなシーンや怖いシーンもあったりして、単に猫の可愛いキャラが出てくるだけで終わらないところが個人的には好きでしたね。
「11ぴきのねことふくろのなか」という作品は、その中でも特に異色なお話。
子供心ながらにドキドキドキしながら読みましたし、作中に出てくるウヒアハという怪物には妙にイラっとしたのを覚えています。
猫たちを袋に入れて攫ったうえに、何故かローラー引きをさせるという謎の展開も含めてインパクト大。
ちなみに、11ぴきのねこシリーズで一番好きな話は「11ぴきのねことあほうどり」。
このお話を読んで以来、コロッケが大好物になりました。
あほうどりに関しては、何故かこれだけアニメ化されたものが地上波でたまたま放映していて、めちゃくちゃ面白くてハマって何度も繰り返し観た記憶があります。
とらねこ大将が性格的にも声的にも思ったよりイケメンでしたね(笑)
馬場のぼるさんの絵って、絵本にしては結構漫画っぽいタッチだと思うんです。
そこが当時子供だった私には親しみやすかったんですけど、そもそも元々漫画家出身の方だったと大人になってから知って妙に納得した次第。
絵柄や線の引き方的に、藤子不二雄や手塚治虫とかあの辺と同時代の人なのかな?と思ったら、まさかの手塚治虫氏と親交が深かったと聞いてびっくり。
ぐりとぐら(なかがわりえこ・やまわきゆりこ)
これも超有名な作品ですね。
日本在住の子供でぐりとぐら読んだことない人っているんだろうか?というレベル。
2匹の野ネズミのキャラクターが可愛いのはもちろんなのですが、やっぱり、作中に出てくるあの大きなカステラは忘れられないですね。
初めて読んだ時、カステラが本当に美味しそうでものすごく食べたくて、親におやつはカステラがいいとリクエストしたこともあったほど。
あれを食べるのが昔からずっと夢でした。
実際のカステラはあんなに大きくもないし、丸くもないし、絵本と比べるとしょぼすぎてガッカリ。
もはやぐりとぐらに関してはカステラのイメージしかないけど、それほどのインパクトを子供達に与えられるってのがスゴイと思います。
他のシリーズも読んだはずなんですが、全然記憶にない・・・。
ちなみに、作者の方は姉妹だったんですね。
これを知って少し親近感を感じました。
からすのパンやさん(かこさとし)
もはや絵本界の金字塔ともいうべき作品。
絵は今見ると大分時代を感じるというか、懐かしい感じの絵柄なのですが、単純にお話がとても面白い!
ぐりとぐらと同様に、作中に出てくる色々な種類のパンを食べたくなったし、これを読むときっとパンが好きになりますよ。
子供心を惹き付けるお話の作り方やページの見せ方はさすがベテランって感じ。
からすのパン屋さん以外だと、どろぼうがっこうも個人的にはお気に入りでしたね。
ドロボウの学校があるという発想自体がまず普通は思い浮かばないですし、ユーモアのあるストーリーとちょっとブラックな感じのテイストが読んでて楽しかった。
あとは、からたちばやしのてんとうむし。
これはかこさとしさんの中でも比較的マイナーな作品なんですが、虫好きにはおすすめ。
意地悪なテントウムシが他のテントウムシをいじめたり、蟻地獄の餌食になったりと子供向けにしては結構残酷な描写もあって、意外とほのぼのとは遠い話だった気が・・・。
ユーモアとリアルな部分が両方あって、幼いながらも記憶に残った作品です。
10ぴきのかえる(仲川道子)
10匹のカエル達の日常をコミカルに描いた作品で、これもやはり絵が漫画っぽくて全体的に愛嬌があるところが好きでしたね。
マジックで描いたようなハッキリした線画に、水彩でササっと塗られたシンプルなタッチのイラストが可愛らしくて、親近感を感じさせます。
ふゆごもりのお話で皆でシチューを食べているシーンがほっこり感があってとても好きでした。
かえる達もそれぞれ個性豊かで見ていて楽しいし、キャラクターの可愛さも魅力です。
仲川道子さんの描いた絵を最初に見たのは紙芝居。
かいじゅうトドラ・トットコという作品がきっかけでした。
お母さんかいじゅうが子供のトットコに火の吹き方を教えるシーンがあるのですが、そのやりとりがいちいち面白くて、母に読み聞かせしてもらう度に笑っていたような気がします。
ねむいねむいねずみ(佐々木マキ)
目がとろんとした眠そうな顔のねずみキャラが主人公のお話。
子供向けにしては少しブラックというか、ダークで不思議な雰囲気が漂っているところが好きでした。
ユーモラスでシュールなシーンもちょこちょこあったりして、大人が読んでも楽しめる作品だと思います。
佐々木マキさんの絵は見たらすぐ分かります。
デフォルメされたキャラクターは愛嬌があって可愛いのに、どこかアンニュイで気怠げ。
シンプルで滑らかな曲線美を描く線といい、くすみのある色彩で統一されたスモーキーな色合いといい、独自の世界観を持っているなと感じます。
一筋縄ではいかない作風というか。
こういう個性的な絵って特徴があって覚えやすいからいいな~と個人的には羨ましく思います。
ねむいねむいねずみの他には、ぶたのたねという作品も奇想天外な発想で面白かったですね。
ぶたが木になっているシーンは絵的にも印象深く、今でもよく覚えてます。
調べてみたらガロ出身の漫画家さんだったみたいで勝手に納得しました。
あいしてるよマクリー
これは私が小学校低学年くらいの時に読んですごく印象に残った作品で、大人になってから改めて買い直したくらいお気に入りの本の一つ。
ママと喧嘩して家出をしたマクリーが出会ったのは不思議な友達ルーン。
実はルーンの正体はマクリーのお兄ちゃんで、彼はマクリーが生まれる前に死んでしまったという悲しい事実が最後に明かされます。
アニメっぽいタッチの絵でファンタジー風のテイストもあり、子供が読む絵本にしては大分ポップでファンシーだなと感じた覚えがあります。
母親の愛情や優しさを感じられる内容で、ハートフルな作風が当時の自分にはすごく響いたんですよね。
これは母子で読みたい作品ですね。
特に出産経験のある方はもちろん、流産してしまったお母さんにとってはとても切なく泣けるお話なのではないかと思います。
バーバパパ
外国人作家のキャラクター系絵本だとバーバパパが大好きでした。
子供の頃にアニメを見て余計に好きになりましたね。
お話自体がすごくハマるというよりかは、個性豊かなキャラクター達が好き勝手に楽しく過ごしている様子が見ていて楽しかったし、ワクワクしました。
シンプルで滑らかな曲線とカラフルな色で描かれたバーバパパ達は、とても生き生きとしていて単純にとても可愛らしい。
形を自在に変えられるという設定もいいスパイスになってるのかなと。
個人的に好きだったのはバーバピカリとバーバモジャ。
分かりやすい絵柄なのに、作中に出てくる小物は意外と細かく描かれているという隠れたギャップもミソ。
平面的な断面図のような独特な視点でのイラストも面白くて、絵本だからって必ずしも目線を合わせなくてもいいんだと思わされました。
すてきな三にんぐみ
これは学校の図書館で読んでのすごく印象に残った作品。
まず、表紙の絵が怖くて一目見て忘れられないインパクトがあります。
主人公は黒帽子と黒マントの怪しい三人組の男達。
実は彼らの正体はドロボウで、武器を使って金持ちから金品を強奪する悪い奴なんですが、途中でみなしごの女の子をさらってきたあたりで状況は一変します。
主人公が悪人でお話全体の雰囲気も不気味で怖いテイストなのに、ラストは意外にも人間の温もりを感じさせるようなほっこり系の結末という、そのギャップに驚きました。
キャラクターも絵柄も独特の雰囲気があって無性に惹き付けられるんですよね。
表紙のインパクト度でいえば個人的にはナンバーワンかも。
魔女図鑑
文字通り、魔女についてコミカルなイラストと共に色々詳しく解説してあるイラスト図鑑。
絵本のわりに分厚くて、内容もかなりしっかりしてるから読み物としても非常に読み応えがあります。
イラストもリアルな部分とデフォルメされた部分のバランスが丁度よく、ファンタジー好きなら絶対楽しめると思いますね。
これを読めば魔女について相当詳しくなれるし、むしろ魔女になってみたいなんて願望を抱いてしまうかも・・・。
知的好奇心を刺激されること間違いナシ。
学校の図書室でこの本を見つけると生徒同士で取り合いになっていました(笑)
エドワードゴーリー
うろんな客で知った作家なんですが、ものすごいシニカルでダークな作風が特徴です。
暴力シーンや子供が死んだりするような残酷な描写も多いのですが、人を喰ったようなユーモアもところどころに散りばめられていて、ハマる人はハマるテイストだと思います。
子供というよりは明らかに大人向け。
繊細で緻密な線で描かれたイラストは、どこか恐怖感を感じるようなゾワッとした冷たさがあり、だけどとても美しい。
文体も日本語で言う五七五調で書かれているものも多く、リズムや語感がいいのも特徴。
何とも言えない気味の悪さ、不安感を煽る不気味な絵と不条理なお話、その中に漂う思わずクスリと笑ってしまいそうになるユーモアというギャップが魅力的。
アート系の絵本やティムバートンとか好きな人はツボに入る作家ですね。
ダヤンシリーズ(池田あきこ)
釣り目の猫が主人公のダヤンシリーズもかなり好きで、中学生くらいまではめちゃくちゃ作品を集めていました。
グッズも何個も持ってて、自由が丘本店と山梨の美術館にも足を運びました。
ここの革製品は質が良いので、筆箱とかカバンとか普通に使っています。
絵本なんだけどわりと大人っぽい雰囲気で、ヨーロッパに出てきそうな舞台や世界観が好きでしたね。
どこか異国情緒を感じさせるのが、旅行好きの自分の琴線に引っかかったのかも知れません。
特に好きなお話はナマズの駄菓子屋さん。
出てくるキャラクターもそれぞれが個性的で、少しファンタジックなお話もあったりで、大人の女性が読んでも楽しめるテイストだと思います。
パステルや色鉛筆で描かれたイラストはかなり綿密で自分には描けないタッチだなと。
池田あきこさんの紀行本も好きでよく読んでました。
モロッコ旅の話を読んで自分も行きたくなって実際モロッコに2回旅行したほど。
チョコレートを食べた魚
これは大学生くらいの時に本屋さんでたまたま表紙が気になって立ち読みしたところ、ラストがあまりにも衝撃過ぎて本屋でぼろ泣きしてしまった記憶があります。
チョコレートを食べた魚がその味を忘れられず、
「あのチョコレートをもう一度食べたい・・・。」
と切望しながら日々を過ごしていく様子が淡々と描かれるのですが、結局、最後には食べられないまま死んでしまいます。
やがて魚は人間の少年に生まれ変わり、今度は自分が川にチョコレートを落とし、そのチョコをたまたま川で泳いでいた魚が食べてしまう・・・というシーンで物語は終わります。
読み終わってしばらくは呆然としていました。
とてつもない喪失感や物悲しさ、切なさを感じて涙が止まらなくなってしまって・・・。
後にも先にも、本屋で立ち読みして泣いてしまったのはこの本以外にありません。
気に入って即買いしました。
単純に読めば環境破壊の話ともとれるけど、大人になってから読み返すと
チョコレートが一体なんだったのか?
について色々想像を巡らせるとまた違った味わいが出てくるんですよね。
魚が知ってしまったチョコレートの味。
最後まで食べたいと願いながら死んでいったそれは叶わぬ恋心だったのか、それとも人からもらった愛情や優しさ、大切な人に愛される喜びだったのか。
はたまた、たった一度だけ得た成功、名誉、夢の実現だったのだろうか・・・。
人生を生きていくうえで知らずにいれば幸せだったもの。
経験せずにいれば今までと同じように普通に生きていけたのに、知ってしまったばかりにひたすら追い求めてしまう、探してしまう、永遠に手に入らないもの。
渇望感と切なさ、さらには輪廻転生という要素も出てきます。
自分が他人に与える影響、それがもたらす想定外の結果にまで想いを馳せると、色々なことを考えさせられます。
とても深く哲学的な内容のお話なので大人向けの絵本ではありますが、是非読んでみて欲しいし、読んだ後で何かを感じ取ってほしいなと思います。
まとめ・自分の好きな絵本の共通項を探ると意外な発見があるかも
さーて、というわけで自分の好きな絵本作品についてを思いつく限りザザーッと羅列してみました!
私自身は子供時代に相当数の絵本を読んできたんですが、こうしてみてみると個人的に印象に残ってるものや好きだったものって結構偏りますね。
何となく全体に共通するテイストがあったりして、個人の好みがハッキリ出てしまうところが面白いなと感じました。
結果、分かったことは自分の好きなタイプの絵本は
・かわいいキャラクター造形
・線がハッキリしていて漫画っぽい
・登場人物に愛嬌がある
・何かしら動物が出てくる
・ユーモラスな描写
・シュールな設定
・ほっこりした雰囲気
・ややファンタジー感あり
といった要素を持っていることが分かりました。
11ぴきのねこやねむいねむいねずみ等、どれもこれも絵のタッチが漫画っぽくて、自分の描く絵自体にも漫画っぽさがあるのはそういうのが好みだからでしょうね。
人間が主人公の絵本がほぼないのも笑えました(笑)
基本ほっこり系統のものが好きだけど、それと同時に少し怖いようなダークでブラックなテイストも好き、という感じでしょうか。
逆に
・リアルすぎるタッチの絵本
・綺麗すぎる絵の絵本
・繊細な色彩の絵本
・ゴリゴリのファンタジー
・人間の日常を描いたもの
はそんなに自分の感覚的には引っかからないみたいです。
そしてやはり、そういう絵を描こうとしても無理なので、自分の場合は
好きなタイプの絵本=自分が描きたいタイプの絵
という方程式になるのかも知れません。
好きな作品を棚卸することで自分が描きたい絵や作品が改めて見えてくることもあるので、創作活動している方は自己分析がてらやってみると新たな発見があるかも知れませんよ。
というわけで以上、ふるもーす(@frumosart)でした。
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