石畳の道を叩く雨音と、不思議な響きの懐かしい歌声・・・
姉妹で歩いたブルガリアの旅を1冊のエッセイにまとめている最中、何度も当時の写真を見返しては、あの時感じた風や心の震えを思い出していました。

記憶の片隅に眠るあの場所へと心が引き戻される、そんな感覚を抱きながら、このライナーノーツを書いています。

こんにちは、ふるもーすです!
今回は、新作『姉妹で旅する世界エッセイブルガリア編2 ロドピ山脈の静かな村へ──歌声と温泉、そして石造りの美景』の発売を記念して、この巻の舞台となったドーレン・レシュテン・コヴァチェヴィツァの「思い出の断片」を整理しました。

「なぜこの場所を書き残したかったのか?」という自分なりのこだわりから、
・現地で出会った忘れられないブルガリア郷土料理
・温かいおもてなしをしてくれたゲストハウス
・ユネスコ無形文化遺産にもなっている幻の歌声「VISOCO」を聴いた衝撃
といったリアルな旅ログまで、本編を補完する形で構成しています。
検索から「レシュテンやドーレン、コヴァチェヴィツァの風景」を求めて来てくださった方にも、いつも活動を応援してくださっている方にも、「まだ見ぬブルガリア」への好奇心を刺激する内容を目指しました。
それでは、1冊の本が生まれるまでの、美しくも泥臭い旅の記録をどうぞお楽しみください。
「姉妹で旅する世界エッセイブルガリア編2巻」自分にとってどんな巻になった?

そんなわけまずは、私がこの『姉妹で旅する世界エッセイブルガリア編2 ロドピ山脈の静かな村へ──歌声と温泉、そして石造りの美景』に込めた想いからお話ししたいと思います。
2巻では、ブルガリア南西部にある
・ドーレン
・レシュテン
・オグニャノヴォ
・コヴァチェヴィツァ
といった小さな村を中心に、ブルガリアの中でも非常にマニアックな地域(ムスリムの文化が混在している)にフォーカスしています。

ちなみに、このエリアは現地のブルガリア人でも行ったことがない人が多いらしく(地元民談)、日本人による訪問記は結構珍しいかも??

首都や有名観光地とはまた違う、ブルガリアの山間の美しい村々の雰囲気を少しでも感じてもらえたら嬉しいですね。
まだ知られていない「ブルガリアのもう一つの顔」を見られるような、そんなちょっぴりミステリアスでドラマチックな巻になってます。
どんな旅だった?

ブルガリア旅行をしようと思い立ち、あれこれ情報収集やプランニングをしていく中でこのエリアの存在を知り、訪問前からかなり楽しみにしていた私。
ほとんど情報がないゆえに勘と運を頼りに動いた結果、素晴らしい出会い・奇跡的な瞬間が次々と生まれて自分でもびっくり。旅のよさを改めて実感しました。
この辺のエピソードは作品に綴っているので是非読んで欲しい!

今回の旅行では「ブルガリアの小さな村巡り」という1つのテーマがあったのですが、まさにこのお題目とぴったり合致する内容の旅になったんじゃないかーと思いますね。
マニアックではあるけれど、個人的には今回の旅行の一つのハイライトになっていると言っても過言ではないです。
訪れた4つの村はどれもそれぞれが異なる個性を持っていて、メジャーな観光地とは違った趣や空気感がありました。

村から村への道中もひたすらエモくて今でも朝の清涼な空気と清々しさ、小鳥のさえずりと雲の動き、雄大な山々のシルエットが脳裏に浮かびます。
あとはやっぱり人との出会いに恵まれましたね。初めてヒサリャ(公衆浴場)にも入れて、これはこれで刺激的な体験になりましたし。
ブルガリアの大自然とこの地域ならではの美しい村の風景、そして人の温かさと美味しい郷土料理を堪能できて盛り沢山な内容になっています。
こだわった点・お気に入りポイント

この巻では個人的に
ドラマチック+コミカル+エモーショナル
を意識してみました。
どの村もなかなかエモいエピソードが色々あるのですが、やはりドーレンの話は今振り返っても奇跡の連続で今思うと「こんな偶然あっていいの?」って感じ。
それ以外だと、温泉目的で訪れた鄙びた村でまさかのハプニング、いや予想外の珍事件が発生して怒り炸裂!というドタバタエピソードも自分ではかなり気に入っています。
コミカルさやギャグっぽさも出しながら旅のトラブルをテンポ感とリズム感を意識して表現してみました。ただ真面目なだけじゃない面白エピソードも入れることでメリハリも出ますしね。
あとは肥溜めロードの話かな笑
ブルガリア編2巻で大変だった点
ユネスコ世界文化遺産のヴィソコを聞くために訪れたエピソードは、この感動と期待、興奮を読者にどうやって伝えるかで大分苦心しました。
ブルガリアの伝統的な歌唱の素晴らしさ・迫力・臨場感を文章だけで表現するために、歌唱のシーンでは何度も何度も文章を書き直し、五感に訴えかけるような物語を作ることを意識。
その甲斐あって、読んだだけでも多少エモい雰囲気は伝わるんじゃないかなーなんて。
姉妹で旅する世界エッセイブルガリア編第2巻の表紙と写真選定理由

今回表紙に選んだのはこちら。
ブルガリアで最も美しい村の1つと言われているコヴァチェヴィツァという村で撮影したものです。
2巻ではロドピ地方のアクセスしにくい村を巡っているので、村の雰囲気や景観のエモさ、独特の趣、美しさをイメージさせるような表紙画像をチョイスしたくて。
その中でも、コヴァチェヴィツァの美しい風景は絶対に大きく載せたかったんですよね。ここでもやはり人物が映っていた方がインパクトあるので、例のごとく妹に被写体になってもらいました。
結果、細い石畳の路地を歩く女性というシチュエーションの表紙が出来上がったというわけです。
ちなみに、個人的に思うこの写真の魅力と表紙としての強みはこんな感じ↓
・構図:縦の奥行きが強調され、視線が自然に奥へ導かれる
・人物効果:旅人(姉妹)感をしっかり出し、シリーズ感を継続できる
・雰囲気:村の素朴さ、静けさ、時間の流れを感じさせる空気感
・配置自由度:上部に余白があり、タイトル配置がしやすい
村を歩いて物語が始まる感じがあり、「エッセイの入口」感も出せて非常に表紙向きだなと感じています。
・旅する姉妹感
・静かな村のエモさ
・縦長構図
・文字配置のしやすさ
の全てが揃っていて、第1巻とテイストの統一感(人物後ろ姿+奥行きのある構図)も出しやすいかなと思ったのでこれをチョイス。
表紙デザイン裏話

基本的にこのシリーズはタイトルが長いので、サブタイトルと分割して配置するようにして、全体のバランスをとっています。
背景に緑が多かったので、フォントの色はあえて黄色にしてみました。白だと少々印象が弱かったので黄色+グレー系のシャドウをつけ、文字全体をくっきりさせて視認性を高める努力を。
サブタイトルの方も石畳の薄茶色に黄色のフォントがやけに馴染んでしまって見にくかったので、背景に透過した薄茶色のボックスをつけてみたところ、いい具合に文字が浮き出て読みやすくなりました。
結果、この巻だけフォントが色付きになったという・・・苦笑。文字入れに関しては2巻が一番苦労したかも知れません。
写真とフォントの色味のバランス調整が一番難しかったけど、苦労した分だけ完成した時の喜びもひとしおとなりました~。
表紙画像ボツ案公開
残念ながら今回の表紙に選ばれなかったボツ画像もここで公開!

コヴァチェヴィツァの石造りの壁の間に白い教会が堂々と佇むショット。
縦型なのでこれもいいなと思ったけれど、やっぱり人入りの方がインパクトあるよな~と思って泣く泣く断念。

教会の鐘楼が印象的で歴史やドラマ性を感じさせる1枚。
人物がいないのでシリーズの統一感が出しにくそうなのと、曲線の道と塔の縦構図が美しいものの、文字配置の余白が少ないところも懸念点。
結果、人物不在・タイトルスペースの確保が難しいという理由からボツに。

これも個人的にはかなりお気に入りの一枚。ちなみにこの写真に写っているバックショットは私です笑
奥に写っている山並みがいい具合にロドピ地方の自然の美しさを伝えてくれるのと、人物の後ろ姿もリュック背負って旅感も強く、若干アクティブな印象を受けます。
木造門と石造りの対比がドラマチックで「絵になる」構成。上部に木の梁があるため、タイトルの配置がやや難しそう(背景処理や半透明帯を工夫すれば対応可)。
開放感と自然が強調されるので、「山村を巡る旅」の印象を出したい場合には良さそうだと感じました。
裏表紙の画像

こちらも同様にコヴァチェヴィツァでの1枚。とにかくこの巻に出てくる村は美麗ショットが多すぎて、どれも使いたいくらいでした。
まだまだこの村の美しさを見せたい!という熱い想いが高じて、裏表紙も村の美景を迷わずチョイス。

こうやって日の目を見なかった写真たちがブログ記事として公開されることが嬉しいです。ブログっていいなぁ笑
写真で振り返るブルガリア旅行第2巻・ドーレン編

さて、ここからは旅行中に撮った豊富な写真とともにブルガリア編第2巻の内容をザザッと振り返りつつ、個人的な想いやエピソードを紹介していきたいと思います。
まずはドーレン。
ここはイスラム文化が混ざり合った不思議な雰囲気の村でした。地味だけどどこかのんびりした空気が漂っています。
ユネスコ無形文化遺産である幻の歌唱VISOKOを求めて辺鄙でアクセスの悪い村までやってきた私たちは
・アポなし
・滞在時間たったの半日
という絶望的な条件の中、なんの手掛かりもないままに歌い手を探すことになったわけですが、そのあとの怒涛の展開には我ながらびっくり。
ドーレンに関しては色々エモいエピソードがあって旅の神様っているんだなと実感。マジで運頼りの訪問でしたが、人生なるようになる!!笑
ユネスコ無形文化遺産ヴィソコ(VISOKO)の歌い手

ヴィソコの歌い手であるおばあちゃん。彼女との奇跡的な出会いのエピソードは必見。お茶目でパワフルでファンキーなぶっ飛びばあちゃんですごく可愛らしい人でした。

この2人のおばあちゃんコンビ、実はこれもとある逸話があるんです。

近所にたまたまいたおじいちゃんも何故か井戸端会議に参加。皆あたたかい。
ドーレンで宿泊した宿(ゲストハウス)と食事・郷土料理

貸し切り状態だったゲストハウスでいただいたロドピ地方名物パタトニク(ブルガリア版オムレツ)が美味。オーナー家族の手料理はどれも素材の味が感じられる自然な美味しさで癒されました。
写真で振り返るブルガリア旅行第2巻・レシュテン編

お次は、ブルガリアの可愛いらしい村として有名なレシュテン。絵本のような景観を拝みたくて期待して訪問したら、噂通りの魅力的な村でお散歩がめちゃくちゃ楽しかった!
ここでもやっぱり素敵な出会いがあって心がほっこり。
レシュテンの観光スポット





観光中、偶然出会った地元のアーティストとの心温まる交流がすごく印象的でした。将来はこういう暮らししてみたいなぁなんて思ったりして。

レシュテンには教会もあり、ここも村人の祈りの場となっています。
レシュテンでの食事・レストラン・名物グルメ

レシュテンは小さな村なので外食できる場所は限られていたものの、いくつかレストランが点在。


非常にのんびりゆったりしたお食事タイムを満喫。この辺りの郷土料理「ロドピクリン」というキッシュのような料理にもトライ。

宿で食べた朝食もオーナーのお母さんの手作り。ブルガリアの故郷の味を堪能。

伝統的な手法で作った家庭用の自家製ヨーグルトはなかなか貴重な代物。

レシュテン特有のバニッツァを食べられたのが地味に嬉しかったです。

写真で振り返るブルガリア旅行第2巻・オグニャノヴォ編

2巻で最大の笑い話、いや、最低最悪のトラブルがここ、オグニャノヴォで起こりました。
想定外の珍事件に巻き込まれてまさにこれぞ旅!というハプニングを味わう羽目になってしまい、今思い返してもトホホな気分に。
やっぱり旅は思い通りにはいかないんだなと教訓を得た一幕でしたね。でも、こういう話が後になって人に話す時に1番面白かったりもするという・・・笑

ブルガリアの公衆浴場ヒサリャ。

イスラム文化が混ざった土地でブルガリアの中でも独特な地域でした。
写真で振り返るブルガリア旅行第2巻・コヴァチェヴィツァ編

最後はコヴァチェヴィツァ。

ここもブルガリア旅行の中ではかなり個人的に期待値が高かった場所。ブルガリア国内で最も美しい村と言われていて、実際に映画のロケ地として何度も使われているそう。

確かに、直接行ってみてその独特の景観に見惚れました。本当に「美」そのもの。

ここでもやはりミラクルな出会いがあって、まさに旅は道連れを地でいくような体験をしました。
ブルガリア編2のkindle独占エピソードを紹介
ちなみに、オグニャノヴォで起こったハプニング話はYouTubeではほぼカットしています。サラッと見せるくらいで、ここで何が起きたかについてはあえて載せていません。
というのも、内容が絶妙に物議を醸しそうだったので。
スケベネタって見る人によっては不快だったり、過剰反応しちゃったりすると思うので、無料で見られる動画にあえて燃えそうなことを載せなくてもいいかなと判断しました(汗)。
動画だとやはり尺が足りないから説明不足、描写不足になってしまうんですよね。見る人によって印象も大分変わってしまうし、解釈とか捉え方も分かれますし。
動画全体のバランスを見た時に、動画の方ではこのくだりを描くことで物語の雰囲気を壊してしまいそうだったのもあり、まるっとカットしました。
その代わり、kindleの方ではしっかり結末まで書いてます。実は、裏側ではこんなことが起こってたんだよというのが伝わればいいですね。
この辺の動画と書籍での差別化は今後も都度やっていけたらいいな。動画と本、両方見ることでより内容を補完できるかと思います。
おわりに

さーて、そんなわけで姉妹で旅する世界エッセイブルガリア編1のセルフライナーノーツを書かせていただきました!ここまでお付き合いいただき、どうもありがとうございます。
この記事でご紹介したドーレンやレシュテン、コヴァチェヴィツァの旅は、実はまだ入り口に過ぎません。
本書では、YouTubeでも語らなかった「あのトラブルの真相」や、現地の人との忘れられない対話、旅を終えて今だから思うことを1冊に凝縮しました。
検索では出てこない、私の視点を通した「ブルガリアの真実」をぜひ受け取ってください。
電子書籍ならもっと気軽に、ペーパーバック版なら、美しい表紙とともに「旅情に浸れるとっておきの物語」として手元に置いておくのにも最適です♪