こんにちは、ふるもーす(@frumosart)です!
今回は、「自分にぴったりのオリジナルの画風をAIを使って研究する工程」について備忘録がてらまとめてみたシリーズ第4弾!
自作絵本を作るにあたり、キャラに最も適した世界観を演出するための画風を作っていこうと決めた私たち。
そのためにもとにかく色々なテイストを試していく必要があります。
というわけで、AIと相談しながら自分のイラストを最も魅力的に見せられる画風を探していく「Project Lumina」という計画が立ち上がりました!
前回の『夏・秋編』をまだ読んでいない方は、ぜひこちらから先にチェックしてみてくださいね。
>>【画風研究・夏編】AIと作る魅力的な背景と質感
>>【画風研究・秋編】シチュエーション別の演出と質感の実験
今回は四季折々のシチュエーションに合わせてどんな画風が合うかを検証していくシリーズの「冬編」。
これまで描いたイラストの中から春夏秋冬を表すシーンをチョイスして、イメージ通りの表現ができるのか?をあれこれ実験した結果をここに参考資料として残しておきます。
これもまた一つの創作過程ということで見ていただけたら嬉しいです。
気になる方は是非読んでみて下さいね。
目次
【検証1:朝・午後・夕暮れのワカサギ釣り】背景に「時間」を加えて物語を動かす

というわけで、始まりました!画風の探しの旅・冬編でぇ~す。一発目はこのワカサギ釣りの中のワンシーンから。
ちなみに、これもかなり初期の頃にYouTubeで紙芝居アニメとして制作しました。今見るとめっちゃシンプルな絵で色々な意味で懐かしいです。
朝の白銀世界:澄んだ空気と冒険の始まり

じゃじゃーん!
うおおおおお!!かなり原画に忠実にキャラが再現されています(鼻の下の点だけ気になるけど)!
そして、原画には背景がほぼ雪だけなのにも関わらず、うまく雰囲気を作ってくれました!
そうそう、これ。こういう雰囲気で十分伝わるんですよ!
質感も絵本風で手触り感もあってノイズもほぼ感じません。雪景色と氷の湖という自然の風景、明るさもあるけど冬のしっとりとした静けさが感じられる空気感。
楽しそうな様子も伝わってきます。これ、かなりいいです!
この絵のキーワードは
・新しい一日の始まり
・白銀の世界
・静けさ
・澄んだ空気
「今日は釣れるかな?」
そんな期待感がありますね。
午後の雪景色:温度の経過と釣りの楽しさ

続いてわかさぎ釣り2枚目。
雪景色が少し柔らかくなり、空気にも温度が出てきました。さっきは静けさや雪の降り積もった白銀の世界って感じでしたが、こっちは少しだけ時間の経過を感じます。
全体の色味や雰囲気から察するに、昼から午後のイメージ。二匹もすっかり釣りに夢中。
「やった!釣れた!」
そんな楽しさがあります。
夕暮れの氷上:オレンジ色に染まる一日の終わり

そして最後に3枚目。
フヒョー!!これは完全に夕暮れを表現しています!
太陽が沈み始め、氷がオレンジ色に染まる。楽しかった一日が終わる。
「そろそろ帰ろうか。」
そんな会話が聞こえてきそうです。この3枚だけでストーリー性が感じられますね。
ワカサギ釣り総括
この3枚を見ていて一番嬉しかったのは、背景が単なる舞台装置ではなく、ストーリーテリングの一部になってきたこと。
キャラクターはほとんど同じポーズでも、
朝は「これから始まる冒険」
昼は「夢中になって遊ぶ時間」
夕方は「今日も楽しかったね」
という気持ちが自然と伝わってきます。
これはLumina Printにとって、とても大きな収穫だと思います。ここまで実験してきて、一つの方向性が見えてきました。
Lumina Printは「光」と「空気」で感情を描き、そこに「時間」を加えることで物語を動かすスタイルになりつつある。
この「時間の表現」は、これからの絵本シリーズ全体の大きな強みになりそうな気がしました。
【検証2:雪国のイグルー】「季節」ではなく「冬に夢中で遊んだ記憶」を描く表現

続いては、イグルー作りのお話の中のワンシーンをチョイス。
やはりこれも初期に作ったYouTubeの紙芝居アニメの一コマ。これがどうなるかというと・・・

ふっはーーーーー!!!
完璧!パーフェクトッ!!いやはや、かなり世界観が仕上がってきました!
イグルーはあえてリアルに描かずに可愛いらしい雰囲気で描写していますが、不思議と存在感がありますね。
全体の統一感がとてもいいです。背景がキャラクターと同じ世界のデザインになっているんですよ。これ、かなり重要。

続いて2枚目。おや?夕暮れが迫ってきましたね。
いいです、か~な~りイイです!光のおかげで空間に温かみが出てきて、どことなくノスタルジックな雰囲気を感じさせます。
キーワードは「冬のぬくもり」。雪なのに寒そうじゃない。むしろ暖かそう。これって絵本ではすごく大事な感覚。
例えば雪国を描いても「寒い!」ではなく「冬っていいな。」と思わせる。
今回は光の使い方がかなり完成してきましたね。夕暮れだから太陽は直接見えません。でも雪全体がオレンジ色に染まっています。
これがすごく自然。だから見ているだけで夕方だと分かる描写になっています。
イグルー作り総括
イグルー作りの絵を作っていて感じたのは、ルミナ・プリントでは「季節」を描いているのではなく、「季節の記憶」を描いているんだなということ。
イグルーを作った経験がある人は少ないかもしれません。でも、この絵を見ていると、
「冬の日に夢中で遊んだ記憶」
「日が暮れるまで外で遊んでいた記憶」
そんな、自分自身の思い出まで重なってくるような気がするんです。
【検証3:暖炉前の日常】光源の位置と強さでコントロールする「絵本風」と「映画風」

お次は暖炉!これはYouTubeの紙芝居アニメ「火の用心」のお話の中のワンシーン。
平和な絵ですが、本編ではまさかの強烈なオチというか絵本にあるまじきなトンデモ人物が出てきて、かなりギャグテイストになっています(笑)
暖炉前で読書をしたり筋トレをしている2匹の日常シーンが一体どうなるのか?
舞台は冬の室内なので、リラックスした雰囲気と温かみを出していきたいところです。

おー、これは子供向けの絵本にありそうなテイスト!
どこかホッとするような落ち着きと癒し、温かさ、平和な雰囲気があり、キャラクターの鼻と指以外は作画もかなり再現されています!
背景小物も絵本風にデフォルメされていて、リアルすぎないテイストがいい感じ。質感もばっちり!
キーワードは
・癒し
・平和
・静香
・読書
・おやすみ前
・家族
・ぬくもり
私は見た瞬間、「寝る前に読んでもらう絵本」という印象を受けました。炎もぼんやり。部屋も少し暗め。だから落ち着く。

続いて別バージョン。
さっきよりも明るさが増して、暖炉の炎が部屋全体を灯しているような雰囲気になりました。
相変わらず鼻のあたりの作画崩れが気になりますが苦笑
質感も陰影がよりハッキリ出ています。1枚目が癒しと平和だとするなら、こっちの方はもう少し楽し気。あと、どこかアニメっぽさも感じますね。
キーワードは
・団らん
・楽しい
・会話
・家庭
・活気
・幸せ
・少し映画寄り
炎がかなり強くなっているため、結果的に部屋全体が暖色に包まれました。だからアニメっぽく見える。
今回の光は現実の照明。映画やアニメって暖炉があると部屋全体をオレンジ色に照らします。これが映像作品風に見える理由かな。
一方でVer.1は炎よりも部屋全体の空気を描いていました。だから絵本風に見えた。
実はこの2枚は光の強さだけではなく、暖炉の役割が違っています。
・Ver.1:暖炉→背景
・Ver.2:暖炉→主役
つまり視線誘導が変わっているんです。
1枚目
・静かな暖炉
・癒し
・読書
・リラックス
2枚目
・団らんの暖炉
・笑顔
・会話
・賑やか
これ、同じ暖炉なのに全然違う印象で面白いなと感じました。
【検証4:クリスマスパーティー】光源が3つになると部屋全体が「幸せの光」に包まれる

お次は、個人的にもお気に入り作品の一つでもある「クリスマスパーティー」のお話の中の一コマ。
これもYouTubeの紙芝居アニメに投稿しています。

おおおお、これはいい意味で元画像と全然違う雰囲気になりました!
ツリーの電球が部屋全体を照らし、優しくて思わずホッとするような温もりと落ち着きのあるクリスマスを演出しています。背景の小物も絵本風のテイストでうまい具合に馴染んでます!
なんでしょう、この絵を見た瞬間に感じたのは「クリスマスイブの夜」。クリスマスではなく「イブ」ってところがポイント。
暖炉の火→ツリーの電飾→外は静かな夜→みんな集まっている
この組み合わせがものすごく心地いい。
今回一番好きなのは実はツリーの電球。暖炉とは違って点光源なんです。だから部屋中がキラキラふわっとしています。これは暖炉では出せない光ですね。
暖炉との違いは
暖炉:光源1つ→オレンジ→落ち着く→静か
クリスマス:暖炉+ツリー+キャンドル→光源3つ→部屋全体が優しい→お祝い
つまり"幸せの光"なんですよね。
質感もかなり良いです。今回気になったのはノイズが少ないこと。木の床も壁もカーテンも全部印刷向き。これはかなり好印象でした。
小物も
・プレゼント
・本棚
・リース
・ランプ
・窓
・キャンドル
全部リアルじゃありません。おもちゃみたい。このデフォルメ感が海外絵本っぽさを出しているんです。すごくいいです。
【検証5:室内でのお菓子作り】背景美術から「暮らしを描くスタイル」へ

続いて、こちらもクリスマスのお話の中のワンシーンで、キャラクターたちが室内でお菓子作りをする構図です。
これもどんなテイストになるかな~?試していきますよ。

おお~、いかにもザ・絵本という雰囲気になりました。
作中ではコミカルなシーンになっていますが、落ち着きと癒し、平和も感じる絵柄だからか不思議と優しい気持ちになれますね。
テーブルの上の小物が海外の絵本風で、デフォルメとリアル感のバランスが絶妙な点も高評価。漫画っぽすぎず、でもリアルすぎず、丁度いい塩梅。
海外絵本の日常ページのようないい意味での生活感が見えるんです。
例えば
・今日はクッキーを作ります
・みんなで遊びます
・失敗して笑います
そんな物語の途中にある"何気ない1ページ"。これがすごく好きでした。あと窓から入る日中の光がふんわりと優しげ。今までは
・木漏れ日
・月
・暖炉
・ツリー
全部光源が強かったけれど、今回は昼間の自然光。しかも柔らかい。部屋全体がほんのり明るく、この明るさがものすごく絵本らしさを出しているんです。
小物の完成度もかなり高め。例えば
・麺棒
・クッキー型
・ボウル
・バター
・小麦粉
全部リアルじゃないのに、ちゃんと分かる。これが海外絵本。
質感も今回はかなり好みでした。紙に印刷した時に違和感が少ない。しかも暖炉の絵よりも少しマット。だからガッシュ感があります。色彩も派手じゃないのに、退屈さを感じません。
ベージュ→木→水色→黄色→緑
全部優しくて私はかなり好きですね。
テーマ「みんなで作る時間」
・感情
・安心
・楽しい
・穏やか
・家族
この一枚は全体的にかなり完成度が高いと思いました。しかも、今までの実験の中で少し違う収穫もあったり。
実はこの背景だと
キャラがいなくても絵になる=背景美術として成立している
今回の実験で、Lumina Printは「背景を描くスタイル」ではなく、「暮らしを描くスタイル」なんじゃないかと改めて思いました。
木漏れ日の森には、そこに暮らす命がある。暖炉の前には、くつろぐ時間がある。クリスマスには、みんなで過ごす幸せがある。お菓子作りには、一緒に何かを作る楽しさがある。
つまり、背景は単なる舞台装置ではなく、「キャラクターたちが生きている世界」を見せてくれているんです。
私はこれが、ふるもーすブランドの一番の魅力になると感じました。
私たちが最初に掲げた「背景は世界を育てる」というコンセプトが、まさに形になり始めている。そんな気がしました。
まとめ・AIの得意・不得意(室内表現 vs 自然風景)を知って次なる創作へ
さーて、そんなわけでAIと共に自分のイラストにぴったりの演出や表現を色々試して自分の画風を固めていく実験をしてみました。
実際の画像と共に検証結果を好き勝手に綴ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
冬の表現に関しては個人的にかなりクオリティが高くて、私の理想のイメージが画面上で再現できたような気がしています。

これまで夏・秋・冬とAIでそれぞれの季節を表す内容のイラストを再構成していく中で気付いたのですが、AIって室内表現は結構得意みたいなんですよね。
恐らく、部屋の空間とか小物とか、構造やディティールが決まっていて、意味のある構図の方が理解しやすいんだろうなと感じました。

逆に自然の風景は形が様々なので、AIにとっては結構難易度高いのかなーとやりながら感じたり。
光や質感、実際の形にこれ!という決まりがないからこそ、どうやって表現すればいいのか悩んでしまうのかな?
段々、AIの得意不得意も見えてきたので、この学びを次回に活かしていけたらと思います。
というわけで、以上、ふるもーすでした!少しでも参考になれば嬉しいです。
ビーバー兄弟の冬の物語をのぞいてみませんか?
今回の画風研究で登場した「ワカサギ釣り」「イグルー作り」「クリスマス」などのシーンは、すべて私たちのYouTubeチャンネルで紙芝居アニメーションとして実際に公開されています!
まだシンプルだった初期の原画たちが、ここからどのような「絵本の世界」として生まれ変わっていくのか。ぜひ、これからの『Project Lumina』の旅を一緒に見守っていただけたら嬉しいです。
>>【YouTube】ふるもーす公式チャンネルで紙芝居アニメを観る
また、YouTubeの紙芝居アニメから絵本に生まれ変わった作品もあります。こちらも気になる方は是非チェックしてみて下さい。
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