Project LUMINAで行った内容を週ごとに振り返っていきます。
今週は7月12日~7月18日までの内容について記録しておきます。
目次
「一枚の絵」ではなく、「創作スタジオ」が形になった一週間
今週はScene7からScene9まで、竜宮城編の重要なシーンを制作しました。
乙姫との対話。乙姫の願い。クジラ親子。物語としても大切な場面でしたが、それ以上に大きな収穫がありました。
Project LUMINAの制作方法そのものが、一つの完成形に近づいたことです。
この一週間は、イラストを描いていたというより、「創作スタジオ」を設計していた一週間だったように思います。
今週一番大きな出来事:AIと人、それぞれの役割が決まった
これまでは、「AIだけで完成を目指す」という考え方でした。
しかし制作を続ける中で、その方法には限界があることも分かってきました。
背景は理想に近づく。光も空気も美しい。でも、キャラクターだけが少し浮いて見える。
その違和感を何度も分析した結果、一つの結論にたどり着きました。
AIは世界を描く。人はキャラクターに命を吹き込む。
背景美術。光。空気。着彩。世界観。これらはAIが担当する。
そして、キャラクターというブランド資産は、人が最後まで責任を持って仕上げる。
この役割分担が明確になったことで、Project LUMINAらしい制作スタイルがようやく見えてきました。
「制作工程」という考え方
今週は、制作そのものも大きく変わりました。
一枚の画像を一度に完成させるのではなく、工程ごとに品質を積み上げていく。
- 設計図
- 背景美術
- 着彩
- 空気演出
- キャラクター調整
- Print Pass
- 印刷完成
映画制作のように、一つずつ役割を分けながら進める方法です。
AIへ「絵を描いてください」とお願いするのではありません。「この工程を担当してください」と依頼する。
その考え方に変わったことで、制作は驚くほど安定しました。
Lumina Printの本質が見えてきた
今週、何度も比較検証を繰り返す中で、Lumina Printについても大きな気付きがありました。
私はガッシュ風の絵を描きたかったわけではありません。本当に目指していたのは、人が一枚ずつ描いたような温もりでした。
つまり、画風を合わせることではなく、画材を合わせること。
背景。建物。キャラクター。小物。すべてが同じ画材で描かれているように感じられること。
その一体感こそが、Lumina Printらしさなのだと分かってきました。
また、「筆跡は見せるものではなく、感じさせるもの」というRendering Ruleも生まれました。
印刷時の紙目やCMYKの特性まで考慮しながら、デジタルでは粒子を増やし過ぎず、筆の流れや色面の揺らぎを活かす。
そんな印刷前提の画風設計も、一歩前へ進みました。
今週育ったライブラリ
今週は、世界観だけでなく制作技術も大きく蓄積されました。
背景ライブラリ
- 竜宮城内装ライブラリ Ver.1
- クジラ親子の谷ライブラリ
- 室内空気ライブラリ Ver.1
- 室内光ライブラリ Ver.1
制作ライブラリ
- 主線レンダリングルール Ver.2
- AI+CLIP STUDIO共同制作フロー Ver.1
- Print Pass Ver.1
- Character Correction Workflow
- Rendering Rule #007
一枚のイラストを完成させるたびに、「描き方」そのものが資産として積み重なっていく。
それがProject LUMINAらしい制作方法になりつつあります。
今週学んだこと
今週一番印象に残ったのは、「AIと絵を描く」のではなく、「AIとスタジオを作る」という考え方でした。
AIは代わりに描く存在ではありません。背景美術スタッフ。着彩スタッフ。光の演出スタッフ。それぞれ専門分野を持った制作メンバーです。
そして私は、その全体を設計し、キャラクターというブランドを守るアートディレクター。
そう考えるようになってから、制作はずっと楽しく、安定してきました。
来週やること
来週は、今回確立した制作フローをさらに磨きながら、竜宮城編の完成へ向けて制作を進めます。
また、Print PassやCharacter Correction Workflowの再現性を検証し、Lumina Style GuideやBlueprintへの反映も進めていく予定です。
「偶然うまく描けた」ではなく、「何度でも同じ品質で作れる」。
その制作システムを、さらに育てていきます。
📓 Week 002 制作メモ
今週決まったこと
- AI+CLIP STUDIO共同制作フロー Ver.1 確立
- Print Pass Ver.1 導入
- 主線レンダリングルール Ver.2 策定
- 「画風とは質感ではなく画材である」という思想を整理
- 「AIとスタジオを作る」という制作コンセプトを確立
- 竜宮城内装・クジラ親子・室内光ライブラリを育成
今週一番の発見
良い画風は、良い制作システムから何度でも生まれる。
今週生まれたキーワード
- AIとスタジオを作る
- Print Pass
- Character Correction
- 主線レンダリング
- 画材を合わせる
- AI共同制作
- 品質管理
- 世界観設計
- 手描きの温もり
来週のテーマ
「制作システムを、ブランドの資産へ。」
今週確立した制作工程を繰り返し運用し、Project LUMINAらしい品質を安定して再現できる仕組みへ育てていく。
Project LUMINA Weekly Log
Week 002
期間
2026年7月12日〜7月18日
現在のフェーズ
Phase 1|制作システム・品質管理体制の確立
今週の成果
✓ AIと人の役割分担を明確化
✓ AI+CLIP STUDIO共同制作フロー確立
✓ Print Pass導入
✓ Lumina Printの画材思想を整理
✓ 竜宮城編の世界観ライブラリを拡充
✓ 「AIとスタジオを作る」という制作哲学を確立
来週の目標
制作フローを継続して運用しながら、竜宮城編を完成へ近づけるとともに、再現性の高い制作システムとしてProject LUMINA全体へ展開していく。
編集後記
先週は「再現性」という言葉が生まれました。
そして今週は、その再現性を実現するための「制作システム」が形になりました。
振り返ってみると、私が育てたかったのは画風ではありませんでした。誰が関わっても、ふるもーすらしい世界を生み出せる仕組みです。
Project LUMINAは、一枚の絵を完成させるプロジェクトではありません。世界観、制作方法、ライブラリ、そして創作哲学を少しずつ積み重ねながら、長く育ち続ける小さな絵本スタジオです。
この一週間は、そのスタジオにようやく骨組みができたことを実感できる、とても大切な時間になりました。