こんにちは!ふるもーす(@frumosart)です!
今回は、三冊目の絵本『ビーバーとビーすけの竜宮城大作戦』の制作ログから、Scene4「海中のトラブル」のイラストをAIでリマスターした制作工程について書いていきたいと思います!
前回のScene3では、海の中で楽しく遊ぶビーバー兄弟とデブラを描きました。
ところが今回、ついに事件が発生します!デブラが気づかないうちにサンゴを折ってしまい、海の生き物たちが大騒ぎ!
さて、この場面をどんな絵に仕上げましょう?
実は今回、制作を始める前に、ひとつの大切な方針を決めました。
事件が起きても、海そのものは変えない。

この考え方が、今回のイラスト制作を大きく左右することになったんです。
今回は、楽しい海中遊びから事件へと変わる場面を、どのように制作したのかをご紹介します!
・AIを使った絵本制作に興味がある方
・AIイラストの画風を統一したい方
・自分の原画をAIでリマスターしてみたい方
・キャラクターや小物が勝手に変わって困っている方
・絵本の背景やレイアウトの作り方を知りたい方
は是非読んでみて下さいね!
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AI絵本の作り方!原画のデザインを守る海中イラスト制作の裏側を公開
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1. 楽しい海中遊びから、突然の事件へ!

まずは今回の場面をご紹介します。前回のScene3では、ビーバー兄弟とデブラが海中で思い思いに遊んでいました。
ビーバーはイソギンチャクに触り、ビーすけはヒトデを手にして、デブラも楽しそうに泳いでいます。ところが、デブラは気づかないうちにサンゴを折ってしまいました。
デブラ、やらかしました(笑)
そしてScene4。その異変に気づいたビーバーとビーすけが、振り返ります。デブラも「おや?」と状況を理解し始めます。
そこへ、怒った亀がやって来ました!海底ではカニとエビが怒り、チンアナゴもびっくり!あらら、大変なことになってきました(笑)
このScene4は、物語にとって大切な転換点。それまでの「楽しい海中遊び」から、初めて「事件」へと展開していく場面なんですね。
事件だからといって、海を暗くする必要はない
さて、ここでひとつ考えたことがあります。物語で事件が起きたとき、背景もそれに合わせて変えた方がいいのでしょうか?
例えば、
・海の色を暗くする
・強い影を加える
・不穏な雰囲気にする
そんな演出も考えられます。
でも、今回のScene3とScene4は、同じ海でほぼ連続して起きている出来事です。
さっきまで明るく美しかった海が、事件が起きた途端に暗くなるのは、ちょっと不自然ですよね。そこで今回は、背景の世界観を変えないことにしました。
海の色も、光も、水中の空気も、前のSceneから引き継ぎます。変わるのは、そこにいるキャラクターたちの感情だけ。
この考え方を、今回の制作では、
Same Ocean. Different Emotion.
「同じ海。変わったのは感情だけ。」
という言葉にまとめました。
これ、絵本の連続した場面を作るうえで、かなり重要な考え方だと思ったんです。
背景が同じだからこそ、読者は「別の場所へ来た」のではなく、「さっきまで楽しく遊んでいた場所で何かが起きた」と自然に感じられます。
世界を変えなくても、物語は動かせるんですね。
2. Stage0|印刷の安全領域に、全部入れなくてもいい?
今回も、最初に行ったのは印刷用レイアウトの確認です。
私が制作している絵本は、AmazonのKindle Direct Publishing(KDP)でペーパーバックとして出版するもの。
そのため、イラストを制作する前に、断裁されたときの見え方やキャラクターの配置を確認しています。
問題になったのは、右上の亀!
そこで気になったのが、右上から登場する亀でした。原画では、亀が画面の端に近く、一部が印刷用の安全領域から外れる構図になっていたんです。
「これは、もっと内側へ移動させた方がいいのかな?」最初はそう考えました。
印刷用のガイドには、重要なものを安全に配置するための領域があります。その線からはみ出していると、なんとなく不安になりますよね。
亀を動かすと、演出まで変わってしまう
ところが、亀を安全領域の内側へ移動させる案を考えてみると、別の問題が見えてきました。亀とデブラの距離が近くなってしまうんです。
今回の亀は、怒ってこちらへやって来る役割です。そのためには、亀とデブラの間に、ある程度の空間が必要でした。
もし亀を内側へ押し込んでしまったら、「怒った亀が近づいてくる」という動きの余白まで失われてしまいます。

そこで、今回は原画の構図を維持することにしました。もちろん、重要な顔や表情が断裁で欠けてしまっては困ります。
でも、すべての手足や尻尾を安全領域の中に収めればいい、というわけでもありません。

大切なのは、断裁後もキャラクターの表情や動き、物語上の意味が正しく伝わることです。
今回の制作では、これを、
Safe doesn't mean enclosed.
「安全とは、全部を囲うことではない。」
という言葉にまとめました。
印刷用のガイドは、ただ線の内側に絵を押し込むためのものではないんですね。
物語を安全に残すための設計図。
そう考えると、印刷レイアウトの見方も少し変わってきました。
3. Stage1|折れたサンゴも、物語の出演者です!
次は、今回のイラストのアートディレクションです。この段階ではまだ画像を生成せず、何を守り、どこを変更するのかを決めていきます。
前回の「Cast Member」をさらに発展させる
前回のScene3では、魚やサンゴなどの海洋生物を単なる背景装飾ではなく、「Cast Member(出演者)」として扱うというルールを作りました。
今回は、その考え方をさらに発展させます。ビーバー、ビーすけ、デブラ、亀。そして、カニ、エビ、チンアナゴ。これらはもちろん、物語に登場するキャラクターです。
でも、今回もうひとつ、絶対に守らなければならないものがあります。それが、デブラが折ってしまったサンゴです。

このサンゴは、単に海底を華やかにするための飾りではありません。今回の事件そのものを引き起こした、大切な存在です。
もしAIが勝手に別の形へ変更してしまったら、物語の意味が変わってしまいます。そこで、今回からは物語上重要な小物も「出演者」として扱うことにしました。
Story-important objects are cast, not decoration.「物語に必要なものは、装飾ではなく出演者である。」
キャラクターだけでなく、物語に必要な物まで守る。この考え方は、これから複雑な場面を制作するときにも役立ちそうです。
背景には事件を説明させない
もうひとつ決めたのが、背景の役割です。今回の主役は、キャラクターたちの反応です。亀が怒っている。カニとエビも怒っている。チンアナゴが驚いている。
そして、ビーバー兄弟とデブラが異変に気づき始める。これだけで、何が起きているのかは十分に伝わります。だから、背景まで大騒ぎさせる必要はありません。
物語が語り始めたら、背景は静かになる。
今回のアートディレクションでは、そんな考え方を採用しました。事件を背景で説明するのではなく、事件が起きるための余白をつくる。
これが、今回のScene4の大切な方針です。
4. Stage2|美しいサンゴの海を、あえて採用しなかった理由
いよいよ背景制作です!今回の背景は、Scene3と同じ海中世界であることが重要でした。
そこで、明るい水面から青い中層へ、そして柔らかな海底へとつながる水深の表現を意識しました。
最初に作った海中背景は、かなりいい感じ!

水面から光が差し込んでいますが、事件を強調するスポットライトのようにはしません。あくまで、前回と同じ明るく美しい海です。
背景そのものは、かなりきれいに仕上がりました。今回、特に気を付けたのは背景サンゴの追加によるサンゴ増殖。
「楽しい海中散歩のシーンだから、もっと背景を華やかにした方が絵としての完成度は高いのでは?」…そんな選択肢もありました。

でも、よく考えてみると、今回のサンゴはただの背景ではありません。デブラが折ってしまった壊れたサンゴは「海底装飾」ではなく、事件そのものを伝える証拠。
したがって、その周辺へ新しいサンゴを大量に描いて意味を薄めないことが大切です。綺麗な画面を作ることを優先した結果、このシーンで伝えたいことがぼやけてしまうとしたら、それは本末転倒。
このとき改めて感じたのが、
AI絵本のリマスターは、元の絵より上手な絵を作ることが目的ではない。
ということです。
私がやりたいのは、自分で描いた原画の物語やデザインを守りながら、印刷絵本向けの画材感へ仕上げること。
だから、どれだけきれいでも、物語上の意味を変えてしまうものは採用しません。これは今回、かなり大切な判断だったと思います。
5. 背景は、キャラクターを置いてから評価する

今回の背景制作では、CLIP STUDIO PAINTを使った仮合成も行いました。背景を作ったら、そこへキャラクターたちを仮に配置してみるんです。
すると、面白いことが分かります。
背景だけで見たときと、印象が違う!
背景だけで見ていると、
「もう少し描き込んでもいいかな?」
「この海藻もきれいだから残したいな」
と思うことがあります。
でも、キャラクターを配置した途端、背景がちょっとにぎやかすぎるように見えることもあるんですね。
絵本の背景は、それ単体で完成する作品ではありません。キャラクターが演技するための舞台です。
だから、背景だけの美しさよりも、キャラクターを配置した状態での見やすさが大切になります。
海藻を弱めた案も作ってみました

今回、右側の海藻の存在感を少し弱めた比較案も制作しました。


ところが、実際に比較してみると、違いはそれほど大きくありません。

むしろ、最初の案の方が自然に見えました。そこで今回は、背景の初稿を正式採用することにしました。ここでも、無理に修正を続ける必要はなかったんですね。
今回の制作で生まれた言葉が、
A background is judged with the cast on stage.
「背景は、役者が舞台に立った状態で評価する。」
というものです。

背景だけを見て判断するのではなく、完成した絵本の一場面として評価する。これからの制作でも、忘れずに使っていきたい方法です。
6. Stage3|キャラクターだけアニメっぽい?その原因は……
背景が決まったら、次はキャラクターの着彩です。今回も、元のキャラクターデザインは変更しません。顔、体型、表情、ポーズ、配置などはそのまま。
変えるのは、色の塗り方や陰影、絵具の質感です。
形は合っているのに、なぜか背景となじまない

ところが、最初の着彩を確認すると、少し違和感がありました。キャラクターの形は合っています。色も悪くありません。
でも、背景と比較すると、キャラクターだけ少しアニメっぽく見えるんです。「どうしてだろう?」そこで原因を考えてみると、どうやら表面の情報量に違いがありました。
背景には、ガッシュ絵具らしい微妙な色ムラや筆跡、塗り重ね、滲みがあります。一方、キャラクターは比較的均一な塗り方になっていました。
そのため、同じ画面にいても、違う画材で描かれたように見えてしまったんですね。
アナログ感は、ノイズを足せばいいわけじゃない

次に出してもらった修正案は全体的に水彩っぽいテイストになりました。これはこれで好きなのですが、少々彩度高めでこのシーンには合わないと判断。

そこで、キャラクターの表面にもガッシュ絵具らしい色の揺れや塗り重ねを加える方向へ調整しました。ただし、ここで気をつけたことがあります。
それは、単にノイズを足さないことです。例えば、完成したイラストの上から粒状のテクスチャを重ねれば、アナログっぽく見せることはできるかもしれません。
でも、それでは絵具そのものの質感とは少し違います。今回目指したのは、絵具を何度も薄く塗り重ねたことで、自然に色ムラが生まれているような仕上がりです。
この考え方を、
Texture belongs to the paint, not to the filter.
「質感はフィルターではなく、絵具の中にある。」
という言葉にまとめました。

ほんの少しの塗りムラでも、背景とのなじみ方が変わります。今回のような柔らかな画風では、こうした小さな違いが意外と重要なんですね。
カニやエビにも、同じ画材感を

さらに今回は、ビーバー兄弟やデブラだけでなく、カニ、エビ、チンアナゴといった脇役たちにも着目しました。
メインキャラクターだけをガッシュ絵具らしく仕上げても、脇役が均一なセル塗りのままだと、画面全体に違和感が残ります。

そこで、脇役にも控えめな塗りムラやアナログ感を加えました。

もちろん、全員を同じ密度で描き込む必要はありません。大切なのは、同じ画材で描かれた世界に存在しているように見えること。

主役も脇役も背景も、同じガッシュ絵本の中で暮らしている。そんな統一感を目指しました。
7. Stage4|輪郭線は柔らかく。でも表情は消さない!
前回のScene3では、「光側は逃がす。影側は支える。」という考え方を採用しました。
今回は、キャラクターの反応が主役です
次は、輪郭線の調整です。光が当たる側の輪郭線を柔らかくし、影側では形を支えるために線を残す方法です。今回も、この考え方を引き継ぎます。
ただし、Scene4には前回と違う事情があります。今回は、キャラクターの反応そのものが物語なんです。
亀が怒っている。カニとエビも怒っている。チンアナゴは驚いている。デブラも状況を理解し始めている。
もし、すべての輪郭線を同じように柔らかくしてしまったら、こうした表情まで弱くなってしまうかもしれません。
外周は呼吸する。表情線は語る。

そこで、今回は線の役割を分けることにしました。キャラクターの外周線は、水中の空気へなじませます。一方、口や目などの表情を伝える線は、必要な明瞭さを残します。
この考え方を、
Outer edges breathe. Expression lines speak.
「外周は呼吸する。表情線は語る。」
という言葉にまとめました。

これによって、キャラクターが水中の世界になじみながらも、表情や反応はきちんと読み取れるようになりました。

絵本では、線の一本一本にも役割があるんですね。
予想外に、幻想的な雰囲気が生まれました!
今回、光が当たる側の輪郭線をさらに柔らかくした比較案も制作しました。

すると、単に線がなじんだだけではなく、画面全体が少し幻想的な雰囲気になったんです。

本来、この工程は輪郭線だけを調整する段階です。そのため、画面全体の雰囲気まで変化したことは、少し予想外でした。
ただ、Scene3とのつながりや、絵本全体の画風を考えると、この変化は自然で魅力的でした。

そこで、今回は許容できる変化として採用しました。ここで面白かったのが、制作ルールの考え方です。
ルールは大切です。でも、ルールを守ること自体が目的になってしまっては本末転倒ですよね。
最終的に大切なのは、その変更が物語や作品全体の世界観に合っているかどうか。今回の比較は、そんなことを改めて考える機会になりました。
8. Stage5|世界は柔らかく。でも事件は眠らせない!
ここまでで、背景、キャラクターの着彩、輪郭線の調整が終わりました。次は、画面全体の空気感を統一する工程です。
水中の空気を、みんなで共有する
Project LUMINAでは、これを「One Atmosphere」と考えています。背景もキャラクターも、同じ空気や光の中に存在しているようにまとめるんですね。
ただし、今回のScene4では注意が必要でした。事件が起きている場面なので、全体を柔らかくしすぎると、キャラクターの反応までぼんやりしてしまう可能性があります。
幻想的な絵でも、何が起きたかは伝えたい

今回のStage5では、新しい光や水中の粒子を追加したり、青いフィルターを重ねたりすることはしませんでした。
Stage4までに作った世界を、そのまま同じ水の中へなじませる。
それだけを目指しました。でも、背景や輪郭線を柔らかくする一方で、亀の怒った表情やデブラの反応、折れたサンゴなどは明確に残します。
そこで生まれたのが、
Soften the world. Keep the story awake.
「世界は柔らかく。物語は眠らせない。」
という言葉でした。

この言葉、個人的にもかなり気に入っています。絵本のイラストでは、柔らかく幻想的な雰囲気も大切です。
でも、それによって物語が伝わらなくなってしまっては困ります。
背景は優しく。キャラクターの表情は、しっかりと。その両方を成立させることが、今回の大きなテーマでした。
9. Stage6|完成した100点を、101点にしない
いよいよAIによる制作の最終工程です!Stage6では、印刷したときに色や細かな表現が失われないように、必要な部分を保護します。
印刷向けの調整は、作品を派手にする工程ではない
今回特に注意したのは、
・青から青緑へ変化する微妙な色合い
・海底の暗い部分
・水面の柔らかな光
・淡くなったキャラクターの外周線
・小さな海洋生物
・物語上重要な折れたサンゴ
といった部分です。

ここで気をつけたいのが、補正のやりすぎです。
印刷すると色が少し沈むかもしれないからといって、青を強くする。輪郭線が薄くなるかもしれないからといって、全部の線を濃くする。
暗い部分がつぶれるかもしれないからといって、全体を明るくする。
こうした大きな変更をすると、せっかく完成した世界観まで変わってしまいます。
Stage5が100なら、Stage6で101を目指さない
今回の制作では、Stage6の役割を分かりやすく説明する言葉が生まれました。
Stage5を100とするなら、Stage6で101を目指さない。
例えば、画面上で100の完成度だったものが、印刷によって95に下がってしまうとします。
Stage6の役割は、それを派手な105にすることではありません。できるだけ98〜100の状態に留めることです。
もちろん、これらの数字は実際の印刷品質を測定した値ではなく、考え方を説明するための例えです。
つまり、完成した作品をさらに演出するのではなく、印刷で失われそうな部分だけを守るということですね。

今回も、画面上で大きな変化が出ないように調整し、Stage6を完了しました。これで、Scene4のAIによるリマスター工程は終了です!
結果的に、最終的な印刷候補画像はこの2枚まで絞られました。


次は実物印刷で、細かな表情や折れたサンゴ、水中の色合いがきちんと見えるかを確認する段階へ進みます。
そこで気に入った方をチョイスし、気になる箇所や細部を手動修正していきます。
10. なぜ今回のAIイラスト制作は安定していたのか?
ビーバー兄弟、デブラ、亀、カニ、エビ、チンアナゴ、折れたサンゴ、海中植物……。
今回のScene4には、かなり多くの要素が登場します。しかも、前回のScene3とは感情も物語上の役割も違います。
それでも、今回の制作は比較的安定して進みました。
AIに、全部まとめてお願いしなかった
その理由のひとつが、制作を始める前に「何を変えてよいのか」「何を変えてはいけないのか」を決めていたことです。
さらに、各工程で行う作業を分けていました。
背景制作では、キャラクターを完成させない。着彩では、背景を作り直さない。輪郭線の調整では、色の塗り方を変更しない。
空気感の統一では、新しい演出を追加しない。印刷向けの調整では、完成した作品を派手にしない。こうして、ひとつの工程にひとつの役割を持たせています。
AIに「全部いい感じにして!」とお願いするのではなく、必要な部分だけを担当してもらう。この分業が、原画を守りながら制作するうえで役立っているのだと思います。
Scene3とScene4で、同じ画風を維持できた!
そして、今回もうひとつ大きかったのが、前回のScene3とのつながりです。Scene3は、楽しい海中遊び。Scene4は、事件が起きる場面。感情も登場人物の反応も違います。
でも、海の色や光、ガッシュ絵具の質感、水中の空気感は引き継ぐことができました。

こうして並べてみると、同じ世界の中で物語が進んでいることが分かります。
一枚一枚のイラストがきれいでも、ページをめくるたびに画風や世界観が変わってしまったら、一冊の絵本としては違和感がありますよね。
今回の制作を通して、Project LUMINAの制作方法が、単にきれいな絵を一枚作るためのものではなく、同じ世界を何枚も描き続けるための方法へ育ってきたように感じました。
これは、かなり大きな収穫でした!
まとめ|世界を変えなくても、物語は動かせる!
今回は『ビーバーとビーすけの竜宮城大作戦』のScene4「海中のトラブル」のリマスター工程をご紹介しました!
今回の制作で特に印象に残ったのは、次のことです。
・事件が起きても、背景の世界観まで変える必要はない
・印刷の安全領域は、物語を守るために使う
・折れたサンゴのような重要な小物も、出演者として扱う
・背景は、キャラクターを仮合成した状態で評価する
・アナログの質感は、ノイズではなく絵具の塗り方で表現する
・輪郭線を柔らかくしても、表情は明確に残す
・印刷向けの調整では、完成した作品を必要以上に変えない
前回のScene3では、情報量の多い原画を守りながらリマスターする方法を学びました。
そして今回のScene4では、同じ画風や世界観を維持しながら、異なる感情や出来事を描く方法を学びました。
今回、私が特に気に入ったのは、
「同じ海。変わったのは感情だけ。」
という考え方です。
背景は舞台。キャラクターは役者。物語に必要な小物も、大切な出演者。そして、光や空気はみんなで共有する。
そんなふうに考えると、絵本の一枚一枚が、単なる独立したイラストではなく、ひとつの世界の中でつながっているように感じられます。
AIを使った絵本制作では、つい生成画像そのものの美しさに目が向きがちです。
でも、私が大切にしたいのは、自分で描いたキャラクターたちが、同じ世界の中で生き生きと物語を演じてくれること。
今回も、AIが生成する美しいサンゴ風景をあえて引き算したものを採用したり、背景の初稿をそのまま残したりと、いろいろな判断をしました。
その判断基準になっているのは、やっぱり自分が描きたい物語なんですね。一枚のきれいな絵を作るだけではなく、一冊の絵本として世界を育てていく。
Project LUMINAの制作も、少しずつそんな段階へ進んできました!
そんな感じで以上、ふるもーすでした!次はシーン5です!
📖試行錯誤の先に、一冊の絵本が生まれました。

AIと一緒に悩み、描き直し、何度も試して完成した『ビーバーとビーすけの竜宮城大作戦』。
この制作ログで紹介してきたイラストや物語が、実際に一冊の絵本になっています。あなたもビーバーたちと一緒に海の冒険に出かけませんか?

『ビーバーとビーすけの竜宮城大作戦』
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Project LUMINA|竜宮城大作戦 制作ログ総まとめ
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