こんにちは!ふるもーす(@frumosart)です。
今回は、長年の夢だった自作のオリジナル絵本をkindle出版した私が「絵本の絵をアナログで制作するにあたって大変だと思ったこと・苦労した点」についてを語っていきたいと思います!
私はオリジナルキャラクターを主人公にした
・イラスト
・物語り
・紙芝居動画
・グッズ
等を制作しているのですが、ついに昔からの夢だった紙の本を制作・出版しました!
イエ~~イ!パフパフー!
前作『あやしいサーカス』はデジタルイラストだったのですが、2作目の『ムシムシ王国のぼうけん』は
「どうしても絵本らしい手描きの温もりを届けたい」
と、アクリル絵の具を使ってイラストを制作。
これがもうね、想像以上に大変で死ぬかと思いました・・・。ほんと四苦八苦という言葉がぴったり。
えらい時間がかかるし、やってもやっても終わらないし、延々と塗りの作業で途中で天国にイキかけました(嘘)
今回は、実際に絵本をまるごと1冊アナログで描いてみて痛感した「絵本の絵を描く過酷さと7つの苦労」を、リアルな体験談を交えて振り返ります。
「いつかアナログで絵本を描いてみたい」という方の参考になれば幸いです。
想像の10倍しんどい!アナログで絵本の絵を描く大変さ7選
それでは、アナログで絵本の絵を描いてみて感じたリアルすぎる苦労話についてを実体験も交えて語っていきたいと思います!
① デジタルの一発塗りが恋しい!気が遠くなるほどの「時間」との戦い

アナログで絵本を作るとやはり時間がかかる。
これは分かってはいたけど想像以上でしたね。デジタルだったら広範囲もババっと一発で塗れるし、修正もコピーも容易。
しかし、アナログだと自分で筆を動かして塗っていかないとその部分は永遠に完成しないのです・・・(当たり前)。
細かい模様やディティールも一つ一つ描いていかねばならないし、その都度色のバランスも見て濃くしたり薄くしたりといった微調整も必要で・・・。

水を多めに溶いて色をぼかしたり、強弱をつけたり、ムラを消すために同じ色をもう一度かぶせたり。こうした作業の一つ一つの積み重ねが結構手間でした。
今回はそれでも似たような構図が多かったので、比較的まだマシな部類だったと思われます(笑)
全ページ違う構図や要素で描かれた絵本だったり、1枚1枚のディティールが細かい絵だったらとんでもないことになっていたでしょう。嗚呼、恐ろしや。
② 「1枚描いて終わり」じゃない。同じクオリティを何枚も続ける労働力

普通の1枚絵なら、どんなに気合を入れた精密な絵でも1枚完成すれば達成感を味わえます。
でも絵本は違います。今回は表紙とトビラ合わせて全部で17枚、全て同じ世界観・同じクオリティで描き続けなければなりません。これが結構な労働というか、普通にしんどかった!
「毎日コツコツ描いているのに全然終わらない」
・・・これがどんなに辛いことか。
いつ終わるんだろう、どこまで描けば終われるんだろう?
というプレッシャーに苛まれ、ゴールの見えない試合に放り出された気分。
不安な気持ちと焦燥感に駆られ、まるで地図ナシで広大な砂漠に立たされているような心境でした。ある意味、絵本作り自体が自分と向き合うための修行に近かったですね。
ひたすら無心で何度も同じ動きを繰り返しているうちに腕が腱鞘炎になりかけて、肉体的な部分でも結構消耗しました(苦笑)
③ キャラの色が変わったら大悲劇。綿密すぎる「着彩の段取り」

絵本作りで何より恐ろしいのは、ノープランで色塗りを始めるととんでもない悲劇が起こってしまうこと。
アナログで絵を描く場合、全く同じ色を後から作り直すのが難しいため、メインキャラや森の木のベースとなる絵の具を、最初にあらかじめ大量に混色して作っておき、その要素だけまとめて一気に塗ってしまう必要があります。
じゃないと、もし途中で色がなくなって作り直した場合に、1ページ目と6ページ目で主人公のビーバー兄弟の色が微妙に変わってしまうという珍事件も起こりえるわけで。
最初のページから最後のページまで統一感を死守する。
これが1枚絵とは違う絵本の絵を描く大変さだなと感じました。
だからこそどんなに時間がかかっても
「今日中にこの要素はすべて塗り切る!」
「今日は森の木を塗り終えるぞ!」
という約束事を自分の中で決めて、その工程を着実にこなさないといけません。
執念のタイム配分と段取りが必要という意味で、それが結構プレッシャーでしたね。
④ 「元に戻すボタン」はない。はみ出し厳禁の恐怖の修正作業

これがアナログの最大の試練です。修正がめちゃくちゃ大変。
デジタルのように元に戻るボタンを押して全てをチャラにできればいいけど、絵具だとそうはいかないんです。
これは実際にやらかした例なのですが、草の色を最初別の色で塗っていたものの、後で見返した時にどうにも気に入らない。
結局、最初に塗った色とは違う色で塗りたくなってしまったのですが、当然全部手直ししないといけなくて。もうすでに完成した草部分複数枚を全て別の色で塗り潰す作業は結構な重労働でした。

しかも、悲しいことにキャラクターや木など等は草の上に描いてしまっているので、それらに色がかからないよう、はみ出さないように細心の注意を払って塗っていかなきゃならないっていう・・・。
さらに、後で影をつけたりハイライトをつけたりといった細部の調整も0からやり直しになって、本気で心が折れそうになりました。
アナログ絵で絵本を作るとこういった無駄な作業(?)が発生してしまうので、色々な意味で時間的なゆとりと根気が必要だなと感じました。
⑤ 凝りすぎると全体が浮く?「描き込みバランス」の引き算

自分の絵のタッチにもよりますが、描き込みのバランスも考えないと全体の統一感がなくなってしまったりするのでその辺も気を付けないといけない
絵を描いているとどうしても変に凝りたくなってしまう瞬間てありますよね。
着彩中、何を思ったのか突然背景をもう少しリアルにしてみようと思い立ってしまった私。試しに細かく描き込んでみたところ、これがもう大失敗。
描き込みをあまりしていない単純なフォルムのメインキャラと綿密な背景とのギャップが生まれてしまい、逆に浮いて見えてしまったんです。
結果、絵全体の統一感が崩れて大慌てで修正するという羽目に。1枚の絵としてではなく「作品全体としてのバランス」を常に意識して
どの要素を目立たせてどの要素をそれに合わせていくのか?
といった点も考えたうえで絵を作っていかないと、後で見た時に違和感のある作品になってしまいます。
これも実際に描いていて実感した大変さの一つでした。
⑥ どこまで塗れば正解?「ゴールの見失いやすさ」

絵本作りは描いたらそこで終わりではありません。全ての絵を描き終えた後で、時間をおいてから作品を見返すと絶対にどこかしら気になる部分が出てきます。
幹を直したら葉っぱが気になり、葉っぱを直したらまた幹が気になり……。直したい部分が次々と見つかって手を加えたくなり、一つを直せばまた別の部分が気になってきてやはり手をつけたくなる。
これだと永遠に終わりません。自分が納得する絵。これがどのようなものなのかは人それぞれですが、絵は完成させてからようやく作品となります。
どこで作業を終わらすか?
どの時点で完成なのか?
を自分で決めなければならないので、そこがなかなか難しいなと感じました。
人によってはゴールが分からなくなってしまうこともあるので、ある意味絵を終わらせる行為が一番覚悟がいることかも知れません。
⑦ 白の絵の具が秒で消える!地味にかさむ「画材代」

アナログで絵本を描くとなると、絵のテイストにもよりますが絵の具の消費量が凄まじいです。
特に白は大きいサイズのを1本丸々使い切っても足りないレベル。これも地味に大変だなと感じたことの一つ。
キャラクターや背景に使う色もそれなりに消費しますし、何色か混ぜて作った色が気に入らなかった場合、最初から作り直さねばなりません。
混ぜて作った色が気に入らなくてボツにする切なさもあり、そういう意味でアナログで絵本を作ると画材代が意外とかさむかも。色を塗りながら、なかなかもったいないことしてるな~と感じたのも多々あったり。
デジタルイラストの場合、液タブやらパソコンやらで初期投資は必要になってきますが、継続的に描いていくなら長い目で見ればデジタルの方が経済的かも知れません(電気代はかかるかも)。
まとめ・それでも、できあがった絵本は「私の魂の分身」

・・・そんなわけで、絵本の絵を描いていて大変だなと感じたことを自分の作業を振り返りつつ語ってみました。
絵本は確かに作るのが大変です。アナログだと尚更。時間も手間もかかるし、一筋縄ではいかないことも山ほどあります。
一朝一夕で作れるものではないので、腰を据えてじっくりとっくり取り掛かる覚悟も根気も必要です。
実際に描いている時は、同じシーンが続いて途中で飽きてきたり、修正が何回も出てくると「もう嫌だ、疲れた」と作業を投げ出してしまいたくなる時もあったり。
必ずしも、絵を描いている間中ずっと楽しく取り組めているわけではなかった、というのが正直なところです。でも、やりがいはすごくありますし、徐々に出来上がっていく絵を見るのはやっぱり楽しい。
これだけ「辛かった」「死ぬかと思った」と書きましたが、じゃあ後悔しているかというと、答えは100%「NO」。
少しずつ、少しずつ、自分の手でキャンバスに命が吹き込まれていく感覚は、何物にも代えがたいワクワク感に満ちていました。

完成した原画たちを1冊の「紙の絵本」として手元に迎えたとき、何度も何度もページをめくり、創作物がこの世界に物質として存在する喜びを深く噛み締めました。
創作って作っている時は辛いことも沢山あるけれど、それ以上に喜びの方が大きいんですよね。今回、絵本を作ってみて、改めてその大変さと楽しさの両方を感じて、自分自身も新たに一皮剥けたような気がしています。
大変だからこそ、楽しい。
その当たり前の現実を学べたというか。
手間も、時間も、労力も、そして私の魂もすべて注ぎ込んで作った大切な子供のような作品。
だからこそ、沢山の人に手にとってもらいたいし、読んだ方の心に小さな温もりが残れば、それ以上の幸せはありません。よかったら是非感想を聞かせて下さい♪

🐝私が魂を削ってアクリル画で描き上げた、念願の紙の絵本はこちらです
17枚のアクリル原画から生まれた、優しくて、ちょっぴり切ない夏の日の冒険物語。指先で触れるペーパーバック(紙の本)で、ぜひ手描きの温もりをパタパタとめくって体感してみてください。

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